【タイ語単語学習】
legacy : 遺産 – มรดก
目標単語
- タイ語: มรดก
- 日本語: 遺産、レガシー、相続財産、伝承
- 英語: legacy, inheritance, heritage
基本情報
- 品詞: 名詞
- 発音(カタカナ近似): モラドック
- 発音記号(学習者向け): morá-dòk
- 声調: 中声 → 低声
- 【必須】正確な音声: [音声を聞く – ※ここに実際の音声リンクが入ります]
単語の解説
「มรดก (morá-dòk)」は、過去から受け継がれたもの全般を指すタイ語です。日本語の「遺産」や「レガシー」が持つ幅広いニュアンスをカバーします。具体的には、物質的な財産(例:土地、家屋、金銭など)だけでなく、文化、伝統、知識、技術、思想、精神的な価値観、名誉といった無形のものも含まれます。
この単語はサンスクリット語由来で、「死後に残されたもの」という意味合いを持ちます。現代タイ語では、単に「死んだ人が残したもの」にとどまらず、「歴史が残したもの」「組織や個人が築き上げて次世代に伝えるべきもの」といった意味でも広く使われます。
豊富な例文
- タイ語: อุทยานประวัติศาสตร์อยุธยาเป็นมรดกโลก
- 発音(学習者向け): ùt-thá-yaan prà-wàt-dtì-sàat à-yút-thá-yaa bpen morá-dòk lôok
- 声調: 低声-中声-低声-低声-下降声-低声-中声-上昇声-中声 → 中声 → 低声 → 上昇声
- 日本語: アユタヤ歴史公園は世界遺産です。
- (補足): 「มรดกโลก (morá-dòk lôok)」で「世界遺産」という複合語になります。
- タイ語: เขาได้รับมรดกจำนวนมากจากพ่อแม่ของเขา
- 発音(学習者向け): káo dâi ráp morá-dòk jam-nuuan mâak jàak pâw-mâae kǎwng káo
- 声調: 上昇声 → 下降声 → 上昇声 → 中声 → 低声 → 中声 → 下降声 → 低声 → 上昇声 → 上昇声 → 上昇声
- 日本語: 彼/彼女は両親から多額の遺産を受け取りました。
- (補足): 「ได้รับ (dâi ráp)」は「~を受け取る」という意味の動詞フレーズです。
- タイ語: เราต้องรักษาและส่งต่อมรดกทางวัฒนธรรมนี้ไปสู่คนรุ่นหลัง
- 発音(学習者向け): rao dtông rák-sǎa lɛ́ sòng-dtòr morá-dòk taang wát-thá-tham níi bpai sùu kon rûn lǎng
- 声調: 中声 → 下降声 → 下降声 → 上昇声 → 高声 → 下降声 → 低声 → 中声 → 低声 → 中声 → 低声 → 下降声 → 中声 → 中声 → 低声 → 上昇声
- 日本語: 私たちはこの文化遺産を守り、次の世代に伝えなければなりません。
- (補足): 「มรดกทางวัฒนธรรม (morá-dòk taang wát-thá-tham)」で「文化遺産」。「ส่งต่อ (sòng-dtòr)」は「引き継ぐ、伝える」という意味です。
- タイ語: คุณปู่ของผมทิ้งมรดกที่เป็นประโยชน์ไว้มากมาย
- 発音(学習者向け): kun bpùu kǎwng pǒm tíng morá-dòk tîi bpen prà-yòot wái mâak-maai
- 声調: 中声 → 低声 → 上昇声 → 上昇声 → 下降声 → 中声 → 低声 → 下降声 → 中声 → 低声 → 上昇声 → 下降声 → 中声 → 中声
- 日本語: 私の祖父は多くの有益な遺産を残しました。
- (補足): 「ทิ้ง (tíng)」は「残す、捨てる」の意ですが、ここでは「残す」。「ที่เป็นประโยชน์ (tîi bpen prà-yòot)」は「有益な~である」という意味で、修飾する名詞の後に置かれます。
- タイ語: บริษัทนี้มีมรดกที่แข็งแกร่งในด้านนวัตกรรม
- 発音(学習者向け): baw-rí-sàt níi mii morá-dòk tîi kǎeng-gràeng nai dâan ná-wát-dtà-kam
- 声調: 中声 → 低声 → 上昇声 → 中声 → 中声 → 低声 → 下降声 → 上昇声 → 下降声 → 中声 → 高声 → 低声 → 下降声 → 中声
- 日本語: この会社はイノベーションの分野で確固たるレガシーを持っています。
- (補足): 「แข็งแกร่ง (kǎeng-gràeng)」は「強い、堅固な」という意味の形容詞です。
関連語・派生語
- มรดกโลก (morá-dòk lôok): 世界遺産(直訳:世界の遺産)
- มรดกทางวัฒนธรรม (morá-dòk taang wát-thá-tham): 文化遺産(直訳:文化の遺産)
- ทรัพย์สิน (sáp-sǐn): 財産、資産(「มรดก」がより広範な意味を持つのに対し、「ทรัพย์สิน」は物質的な財産に焦点を当てた言葉です。)
- ทายาท (taa-yâat): 相続人、後継者(遺産を受け取る人を指します。)
- พินัยกรรม (pí-nai-gam): 遺言(遺産に関する生前の意思表示)
よく使われる組み合わせ(コロケーション)
- ได้รับมรดก (dâi ráp morá-dòk): 遺産を受け取る
- ทิ้งมรดก (tíng morá-dòk): 遺産を残す
- สืบทอดมรดก (sèup-tâwt morá-dòk): 遺産を継承する
- คุ้มครองมรดก (kúm-krong morá-dòk): 遺産を保護する
- มรดกทางความคิด (morá-dòk taang kwáam-kít): 思想的遺産、思考の遺産
学習のヒントと注意点
- 覚え方(ニーモニック): 「モラドック」の「モラ」を「モラル(道徳)」と関連付け、「ドック」を「ドッグ(犬)」と考える。「犬も大切にしていたモラルある遺産」というイメージで、有形無形の「遺産」を連想してみましょう。
- 発音の注意点:
- 声調: 「morá-dòk」は「中声→低声」と、音が下がります。特に2音節目の「ドック」は、ストンと落ちるように発音し、語尾の「ク」は軽く、息を抜くように発音する無気音です。日本語の「ドッグ」のように強くならないよう注意しましょう。
- 子音: 「ม (m)」と「ร (r)」の組み合わせは、日本語にはない独特の音です。「ร」は軽く舌を巻く、あるいは振動させるような音ですが、日常会話ではほとんど「ล (l)」に近い音で発音されることも少なくありません。しかし、基本は舌を巻く意識を持つと良いでしょう。「ด (d)」は破裂音ですが、無気音なので、息を強く吐き出さないように発音します。
- 使い分け: 「ทรัพย์สิน (sáp-sǐn)」も「財産」を意味しますが、これは金銭や不動産など物質的な財産に特化した言葉です。一方、「มรดก」は物質的なものに加えて、文化、思想、伝統といった無形のものまで幅広く「遺産」を指すことができるため、より広範な文脈で用いられます。
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