【タイ語単語学習】
court – ศาล
目標単語
- タイ語: ศาล
- 日本語: 裁判所、法廷、寺院、祠
- 英語: court (judicial), temple, shrine
基本情報
- 品詞: 名詞
- 発音(カタカナ近似): サーン
- 発音記号(学習者向け): sǎan
- 声調: 上昇声
- 【必須】正確な音声: [音声を聞く – ※ここに実際の音声リンクが入ります]
単語の解説
「ศาล (sǎan)」は、タイ語において非常に多義的な名詞です。主に以下の二つの系統の意味を持ちます。
- 司法に関連する場所: 「裁判所」や「法廷」を指します。事件を審理し、判決を下す場所です。
- 信仰や精神性に関連する場所: 「寺院」「祠(ほこら)」、「聖なる場所」を指します。特に、タイの家屋や敷地内によく見られる「ศาลพระภูมิ (sǎan phrá-phuum)」と呼ばれる精霊を祀る祠や、中国系の「ศาลเจ้า (sǎan jâo)」といった意味で使われます。
文脈によってどちらの意味で使われているかを判断する必要がありますが、一般的に「court」の訳としては「裁判所」の意味で使われることが多いです。
豊富な例文
- タイ語: เขาถูกเรียกตัวไปที่ ศาล พรุ่งนี้
- 発音(学習者向け): kǎo thùuk rîak tuua pai thîi sǎan phrûng níi
- 声調: 中声 → 低声 → 低声 → 中声 → 低声 → 上昇声 → 低声 → 上昇声 → 下降声
- 日本語: 彼は明日、裁判所に呼び出されています。
- (補足): 「ถูกเรียกตัว (thùuk rîak tuua)」は「呼び出される」、「พรุ่งนี้ (phrûng níi)」は「明日」の意味です。
- タイ語: คดีนี้จะถูกพิจารณาใน ศาล
- 発音(学習者向け): ka-dii níi jà thùuk pí-jan-ná-raa nai sǎan
- 声調: 低声 → 高声 → 高声 → 低声 → 低声 → 低声 → 中声 → 中声 → 上昇声
- 日本語: この事件は法廷で審理されるでしょう。
- (補足): 「คดี (ka-dii)」は「事件、訴訟」、「พิจารณา (pí-jan-ná-raa)」は「審理する、検討する」という意味です。
- タイ語: ที่หน้าบ้านของคนไทยมักจะมี ศาล พระภูมิ
- 発音(学習者向け): thîi nâa bâan khɔ̌ɔng khon thai mák jà mii sǎan phrá-phuum
- 声調: 下降声 → 下降声 → 下降声 → 上昇声 → 高声 → 低声 → 下降声 → 高声 → 上昇声 → 高声 → 中声
- 日本語: タイ人の家の前には、たいてい精霊の祠があります。
- (補足): 「ศาลพระภูมิ (sǎan phrá-phuum)」は、タイの文化において非常に重要な精霊を祀る祠です。
- タイ語: เราไปไหว้ ศาล เจ้าพ่อเสือที่เยาวราช
- 発音(学習者向け): rao pai wâi sǎan jâo phɔ̂ɔ sʉ̌ʉa thîi yaao-wa-râat
- 声調: 中声 → 中声 → 下降声 → 上昇声 → 下降声 → 下降声 → 上昇声 → 下降声 → 下降声 → 下降声
- 日本語: 私たちはヤワラートにあるチャオポー・スア寺院へ参拝に行きました。
- (補足): 「ศาลเจ้า (sǎan jâo)」は中国系の寺院や祠を指すことが多く、「ไหว้ (wâi)」は「(手を合わせて)拝む、挨拶する」という動作です。ヤワラートはバンコクの中華街です。
関連語・派生語
- ศาลยุติธรรม (sǎan yút-tì-tham): 司法裁判所
- ศาลฎีกา (sǎan dìi-gaa): 最高裁判所
- ศาลสูง (sǎan sǔung): 高等裁判所
- ศาลชั้นต้น (sǎan chán tôn): 第一審裁判所
- ผู้พิพากษา (phûu phí-phâak-sǎa): 裁判官
- ทนายความ (thá-naai khwaam): 弁護士
- คดี (ka-dii): 事件、訴訟
- ศาลเจ้า (sǎan jâo): 祠、廟、寺院(特に中国系の)
- ศาลพระภูมิ (sǎan phrá-phuum): 精霊の祠
よく使われる組み合わせ(コロケーション)
- ขึ้นศาล (khûen sǎan): 出廷する、裁判に臨む(文字通り「裁判所に上がる」)
- ไปศาล (pai sǎan): 裁判所へ行く
- อยู่ในศาล (yùu nai sǎan): 法廷にいる、裁判中である
- ตัดสินคดีในศาล (tá-tsǐn ka-dii nai sǎan): 法廷で事件を判決する
学習のヒントと注意点
- 多義語であることの理解: 「ศาล」は文脈によって「裁判所」と「祠/寺院」という全く異なる意味を持つため、常に文全体を見て判断することが重要です。特に、タイの文化に触れると「ศาลพระภูมิ」のような形で頻繁に登場します。
- 発音と声調の注意:
- 「ศ (sɔ̌ɔ-sǎalaa)」は無気音の「s」です。日本語の「さ」行と同じように息を強く出さずに発音します。
- 母音の「า (sǎaraa)」は日本語の「あ」よりも長く、「アー」と伸ばす長母音です。
- 末子音の「ล (lɔɔ-ling)」は、口の奥で舌を上顎につけて発音するL音ですが、単語の終わりに来る場合は、軽く舌先を上顎に触れさせるか、日本語の「う」に近い「ン」のような閉じた音になります。
- 声調は上昇声 (sǎan) です。 日本語にはない声調なので特に注意が必要です。低い音から始まり、途中でぐっと音程を上げ、そのまま高い音で終わります。日本語の「え↗」(疑問形の上昇調)とは少し異なり、もっと明確に音程が上がります。この声調が不正確だと、別の単語に聞こえてしまう可能性があります。
- 日本語話者が間違いやすい点:
- 日本語の「サーン」と発音すると、声調が平坦になりがちです。しっかりと音程を上げることを意識してください。
- 「s」の発音も、日本語の「し」のような息の強い音ではなく、軽く「ス」と発音するイメージです。
- 末子音の「L」の音も、日本語の「る」とは異なるので、発音記号を参考に練習しましょう。
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